全国の仕事をされている皆さま、こんにちは。
仕事をしていると、Teams会議を録画したいけど、Teamsの標準機能を使うと相手方にも通知が行って気まずい、みたいなシーンがあるかもしれません。
そんな時、追加ソフトウェアのインストールが厳しく管理されているタイプの会社では、Windows標準機能の「ボイスレコーダー」を使うことが多いはず。
必要最低限の機能のみを有した標準ソフトウェアですが、PCの内蔵ステレオミキサーを使用すればPCの音とマイク入力の音を録音できます。
そのため、「ステレオミキサー」(複数の入力の音声を一本化する録音デバイス)を用いてPCの音とマイクをミックスすることで、「ボイスレコーダー」での一括録音が可能になります。
基本的な設定方法は
第102回 Windows 10 で録音する方法が知りたい! | Windows 10 関連 |【NECフィールディング】
などを参考にしてみて下さい。
が。
Windows内蔵のステレオミキサーには大きな欠点があります。
内蔵ステレオミキサーでは同一のドライバーの音源しかミックス出来ないのです。
私の場合、「Jabra EVOLVE 30 Ⅱ」(USB有線ヘッドセット)、「Opencomm」(Bluetoothヘッドセット)はRealtek Audioで駆動するステミキとドライバーが異なるので、この2つの音は内蔵ステミキに乗ってきません。
つまり、このまま「ボイスレコーダー」でTeams会議を録音したい場合、再生デバイスは「Speakers」(PCの内蔵スピーカー)、録音デバイスは「Microphone Array」(この場合はPCの内蔵マイク)もしくは「Jack Mic」(3.5mmジャックに挿し込むタイプのマイク)を使用する必要があり、Bluetoothヘッドセット等の使用は諦めることに……。
嫌だ。
諦めたくない。
解決編
多分ソフトウェアのインストールが自由な人はOBS Studio等の入力を2つ以上持てる外部ソフトウェアを使うのが一番早いと思います。我々ままならない会社員としてはそういう訳にも行かず、どうにかしていきましょう。
まずはPCの3.5mmジャックに有線イヤホンを差し込みます。iPhoneにおまけで付いてきたやつでもいいですし、本当になんでもいいです。
その後、Teamsのデバイス設定を「スピーカー:有線イヤホン/マイク:使用したいデバイスのマイク(今回はOpencommのマイクを指定)」に変更します。
ここまででTeamsの音は有線イヤホンから流れ、もちろんステミキにも乗るようになります。が、このままでは使用したいデバイス(Opencomm)で音を聞くことが出来ないので、もうひと手間加えましょう。
Windowsのサウンド設定からStereo Mixのプロパティを開き、「聴く」のタブで「このデバイスを聴く」にチェックを入れます。
「このデバイスを使用して再生する:」のドロップダウンリストから使用したいデバイス(Opencomm)を選択すればOKです。
これで、使用したいデバイスのスピーカーから相手の声が聞こえ、こちらの声は使用したいデバイスのマイクから入力が可能、かつ「ボイスレコーダー」で相手の声を録音可能な状態になります。
なので、Bluetoothヘッドセットから聞こえる音はTeamsが出力した音ではなく、正確には「ステミキから出力された音」です。
ただし、この状態ではマイクのドライバーがステミキのドライバーと異なるため、「ボイスレコーダー」には自分の声が乗りません。
自分の声も必要な場合はTeamsのマイクを「Microphone Array」もしくは「有線イヤホン」とすることで録音可能です。
ただし、その場合は当然マイクがPCの内蔵マイク、もしくは有線イヤホンに付いているマイクになってしまい、「使用したいデバイス」のマイクでは音が入らないことに注意して下さい。
まあ、妥協案でPCの内蔵マイクにするのが使用感的に妥当なんじゃないかと思います。
終わりに
何度も言いますが、外部ソフトウェアや外付けミキサーを使えるのであればそれがベストです。
ゴリ押しのWork aroundとしか言いようがない対策ではあるものの、世界のままならぬ会社員の助けになれば幸いです。
※ちなみに、Windows11、Zoom、Webex等多少異なる環境であっても同様に設定可能なはず。試してないですが。