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Windows最高の動画プレイヤー、mpv導入のススメ +アップスケール

Windowsで動画プレイヤー、使っていますか?

まあ、あんまり使わないですよね。最近は動画の閲覧といえばYoutubeだのスマホだので、懐かしのWindows Media Player等でローカルファイルの動画を観る機会はそんなに無いと思います。
が、多分Microsoft側もそう思っているせいで、Windows11の動画再生アプリは本当に使い勝手が悪いです。

特にカメラ関係の仕事をしている人や、(私のように)趣味で動画を作ったりする人間にとっては、Windows標準の”フォト”だとか、”映画&テレビ"だとか、”メディアプレイヤー”だのは、それぞれアプリが分かれている割に全て微妙で、非常に使い勝手が悪いです。

という訳で、かなり痒いところに手が届く動画プレイヤーとして"mpv"をおすすめし、かつ日本語の情報があまり無いので、導入及び痒いところに手を届かせる様子を簡単に解説したいと思います。

1. mpvってなに?

無料かつオープンソースの動画プレイヤーです。

というと”VLCメディアプレイヤー”とかの方が有名だったりはしますが、個人的にはVLCよりも動作が安定しているかつカスタマイズの幅が広い、という点で気に入っています。
まあVLCとどちらにするかは趣味によると思いますが、とはいえWindows標準のカスたちに比べればどちらも素晴らしい出来です。

一方、mpvは元々がLinux向けだったこともあり、一般的なWindowsアプリ(VLC含む)とは異なるセットアップが求められたり、その割に日本語情報が少なかったり、結構ハードルが高いものでもあります。
というわけで、ここでは初心者向けに現状の導入方法を紹介していきます。

とはいえ、全ての導入は自己責任でお願いします。

2. 導入

さて、mpcはこちらの公式サイトで配布されています。

mpv.io

ここの"Installation"に飛べば色々出てきますが、正直初心者向けにはこの時点で結構ハードルが高いかもしれません。
一応ここのインストーラー版やPortable版を使って純正mpvをインストールしてもいいんですが、ここではよりハードルを下げる意味でmpv.netを入れていきましょう。

実は、純正mpvGUIがいまいち発達していない(Linuxっぽい)せいもあって、Windowsユーザーには使いにくい部分があります。
mpv.netはその問題を解消するため、mpvをラップし、WindowsっぽいUIを実現したバージョンです。

github.com

githubからインストールしてもいいですが、ここではより簡潔にwinget経由でインストールします。

  1. Windowsスタートボタンを右クリックし、Powershellを起動(管理者権限は不要です)
  2. 入力: winget install --id=mpv.net -e
  3. 入力: Y

これでmpv.netのインストールが完了します。スタートボタンを押せば、mpv.netのアイコンが追加されているはずです。

3. 初期設定

とりあえずmpv.netを開くと、こんな画面になるはずです。

書いてあるとおり、ここにファイルをドロップすれば再生が始まりますが、一旦いろいろ初期設定をしてみましょう。
画面上で右クリックすると、様々なコンテキストメニューが出てきます。

設定>構成エディターを表示 で、見慣れたGUI上での設定が可能です。下にある”mpv.confの編集”を押すと、GUIを経由せず直接設定ファイルに書き込むことが出来ます。
当然ながらGUIで設定した内容と.confを直接編集した内容は同期されるので、やりやすい方で構いません。

また、"入力エディターを表示" "input.confの編集"は、ショートカットキーのアサインを弄るためのもので、GUIと.confがあるのも上述した設定の変更と同じです。

設定は色々追い込めるのですが、一旦初期設定としておすすめなのは下記です。

1. ファイルの紐づけ

設定>セットアップ>ビデオファイルの関連付けを登録 で、一通りの動画ファイルがmpv.netで開くようにしましょう。

とはいえ、これは必須ではないので、mpv.netを色々弄ったあとに標準アプリとして使ってもいいな、と思ってからでも構いません。

2. ショートカットキーの設定

”入力エディターを表示"からGUI上でショートカットキーを設定出来ます。

ここは使いやすいようにしてもらえばいいですが、個人的に気に入っているのは”5秒前/後方へジャンプ"です。短いファイルの要所を何回もチェックする、みたいな用途で使うことが多いので、これを矢印キーに割り当てられるのは大変便利です。
コマ送りや、逆に5分単位での移動も可能なので、動画プレイヤーの利用目的に応じて編集してください。

3. 高画質化等の追い込み

標準状態で出来る追い込み設定も多々あります。が、ここでは後述するシェーダー設定、及びハイエンドGPU向けの追い込み設定で紹介をしますので、ここでは割愛します。
シェーダーを入れるほどではないし、面倒だからもういい、という方は、ここで好みに設定を弄ってください。

4. UIカスタマイズ

さて、早速インストールしたmpv.netで、適当な動画を開いてみましょう。

画像はmpv.netのREADMEより

どうですか?満足しましたか?
満足したなら……まあこのまま使ってもらえばいいと思いますが、私としてはこのUIは非常に使い勝手が悪いかつダサいので、UIを更新します。

動画下部のシークバー等のエリアはOSCと呼ばれ、mpvではコードを弄ることでほぼ無限に改造が可能です。
が、面倒くさいので先人の開発したもの(スキン的なものと理解してくれればいいです)をお借りします。

私のおすすめはModernXという、モダンかつミニマムなUIを目標としたmpv-osc-modernの派生バージョンです。
大元のmpv-osc-modernに長らく更新がないためこちらを使うんですが、実はModernXも更新が止まっています。まあ、現状は動くのでいいかなと思っていますが、そのうち問題が起きたら別のものを借りるしかないかもしれません。

1. ModernXのインストール

github.com

ここで、最新リリース(現時点ではv0.6.1)の”modernx.lua”、”Material-Design-Iconic-Font.ttf”の2ファイルをDLしてください。
その後、mpv.netの右クリックメニューから、構成フォルダを開きます。

恐らくwingetから入れていればC:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\mpv.netが開くはずです。

ここに scripts と、fonts という名前でフォルダを2つ作ってください。

他にも色々ありますが、一旦無視してください。

その後、DLした”modernx.lua”を scripts フォルダに、”Material-Design-Iconic-Font.ttf” を fonts フォルダに入れます。

最後にmpv.confをメモ帳等で開き、下記の設定を追記してください。

mpv.netを再起動し、適当な動画を再生すればUIが変更されていると思います。

かなりクリーンで使い勝手がいい見た目になりました。

2. サムネイル表示のインストール

この状態でもかなりいい感じですが、更にシークバー上で再生位置を変更する際、サムネイルが表示されるようにしましょう。
そのために、"thumbfast"というスクリプトをインストールします。

github.com

ここから、最新版の"thumbfast.lua"と"thumbfast.conf"をDLします。

先ほどフォルダを新規作成した場所に戻り、"thumbfast.lua"を scripts フォルダに入れてください。
また、新しく script-opts という名前のフォルダを作成し、その中に"thumbfast.conf"を格納します。

もう一度mpv.netを再起動すれば、シークバー上でサムネイルが表示されるようになっているはずです。

この時点で、Windows標準の動画プレイヤーの1000倍は優れたプレイヤーが実現しましたが、更に高画質化も狙ってみましょう。

5. (オプション)Anime4Kと標準設定で高画質化

ここからは、おまけとして高画質化を狙っていきます。

ただし、ノートパソコンを使っている方や、ローエンドのGPUを使っている方には向かない設定なので、あくまでマシンスペックが十分で、追い込んでみたい方向けの項目です。(判断がつかない場合はやめておきましょう)。

実際、私も限界まで高画質化したいというよりは、安定性と起動の速さの方がありがたい使い方をしているので、設定はしたもののほとんどオフにしてあります。

1. Anime4Kの導入

高画質化を意図したシェーダーはいくつかありますが、その中でもAnime4Kが一番メジャーだと思います(たぶん)。
Anime4K、という名前ではありますが、実写にも恐らく多少は効果があります。

github.com

ここから最新版のZIPファイルをDLします(現時点ではv4.0.1 Stable)。

scriptsフォルダを作った先ほどの場所に戻り、 shaders フォルダーを作成。DLしたZIPファイルを解凍して出てきた .glsl ファイルを全て格納してください。

github.com

Instructionに従い、input.conf に下記をコピペします(.confが見つからない場合は、mpv.netの右クリックメニューから辿りましょう)。

これはmpv.netにショートカットキーを追加するもので、要はCtrl+数字キー(テンキーでは発動しないので注意)を押すことでシェーダーを有効化出来るようになります。

mpv.netを再起動し、適当な動画ファイルを再生したら試しにCtrl+1を押してみましょう。"Anime4K: Mode A (HQ)"と表示されれば、ここまでは上手く行っています。

右クリックメニューの 表示>統計情報の切り替え を選択後、数字キーの"2"を押してください(ModernXを入れている場合は、右下の i をクリック後"2"でもいいです)。
上手くAnime4Kが動作していれば、大量にAnime4Kから始まるシェーダーが動作しているはずです。

上手く行っている例

上手く行っていない場合

2. Anime4Kの使い方

Anime4Kは3つの動作モードを持ち、それぞれの動作モードに最適なシェーダーを自動的に適用してくれます。
ショートカットキーと動作モードの意味は↓こんな感じです(公式Instructionより)。

モード 最適化対象 ポジティブ効果 ネガティブ効果
A
  • ほとんどの 1080p アニメ
  • 古い 720p アニメの一部
  • ほとんどの旧 SD アニメ
  • (強いぼかし)
  • (リサンプリング アーティファクトが多い)
  • (圧縮によるにじみ)
  • 主観的画質が高い
  • 圧縮アーティファクトを低減
  • 劣化した線をほぼ復元
  • 大きなぼかしを軽減
  • ノイズを低減
  • 既存のリンギングを増幅する可能性
  • 既存のバンディングを増幅する可能性
  • 強いノイズ除去でテクスチャがぼやける恐れ
B
  • 一部の 1080p アニメ
  • ほとんどの 720p アニメ
  • 1080p→720p にダウンスケールしたアニメ
  • (軽度のぼかし)
  • (いくらかのリサンプリング アーティファクト
  • (ダウンサンプリングによるリンギング)
  • 一部のアーティファクトが残る場合あり
  • 一部の線が依然ぼやける場合あり
  • 強いノイズ除去でテクスチャがぼやける恐れ
C
  • 1080p→480p にダウンスケールしたアニメ
  • まれに 1080p アニメ映画
  • 劣化のない画像
  • 壁紙
  • Pixiv イラスト
  • 最高 PSNR
  • ノイズを低減
  • 主観的画質が低い
  • 既存のリンギングを増幅する可能性
  • リサンプリング アーティファクトを増幅する可能性
A+A*  A と同じ
  • 最高の主観的画質
  • 劣化した線をほぼ完全に再構築
  • モード A のポジティブ効果をすべて継承
  • 深刻なリンギングが発生する恐れ
  • バンディングが発生する恐れ
  • エイリアシングが発生する恐れ
  • モード A のネガティブ効果をすべて継承
  • モード A より処理が遅い
B+B*  B と同じ
  • 高い主観的画質
  • モード B のポジティブ効果をすべて継承
  • モード B のネガティブ効果をすべて継承
  • モード B より処理が遅い
C+A*  C と同じ
  • やや高い主観的画質
  • モード C のポジティブ効果をすべて継承
  • モード C のネガティブ効果をすべて継承
  • モード C より処理が遅い

要は Ctrl+1=モードA > Ctrl+2=モードB > Ctrl+3=モードC の順でより強力なアップスケールを掛ける、と理解すればいいはずです。
とはいえ、映像ソースの画質によって色々使い分けて、最も綺麗に見えるものを適用するよう公式でも推奨されているので、カチャカチャ色々試してみると良いと思います。

また、Ctrl+4以降に割り当てられている「◯+◯」モードは、元の映像ソースから2倍以上のアップスケーリングを行う際に使用することが推奨されています。
例えば、映像ソースの解像度が1080p(フルHD)であれば、使っているモニターの解像度が2倍以上の2160p(4K)でないと有意な効果が得られない、とされています。

3. mpv.netの設定追い込みによる高画質化

最後に、本体設定をチューニングしていきます。

mpv.netの設定メニューから色々弄れるんですが、正直言って設定項目が多すぎるので、ここでは説明を諦めます。
が、一旦私が使用している設定をそのまま共有するので、これをベースに色々弄ってもらえば幸いです。

前提: 私のPCスペック
本体設定では、特にGPUを中心とした搭載パーツに依存する部分が多々あるため、まずは私のPCスペックを共有しておきます。
CPU: intel Core i5-13600K
GPU: RTX3070Ti(VRAM8GB)
メモリ: 64GB
モニター: 4K*1 WQHD*1
これよりも優れたスペックの方は設定を更に追い込み、低い方は性能重視に弄ってみてください。なお、大前提私の設定はNVIDIAユーザー向けのため、mpv.netの設定項目がよく分からず、AMDを使っているような人はこの設定を使用するのは控えてください

では早速設定ですが、GUIでちまちま弄るのは大変なので、mpv.netの右クリックメニューから”mpv.confの編集”を選択し、下記設定を直接ペーストしてください。
もし既にmpv.conf内になんらかの記述があれば、それは過去にあなたが変更した設定なので、バックアップを取ることをおすすめします。後々追加設定と競合する部分を削除し、設定をマージすることも可能です。

ひとつひとつの設定を詳述するのは大変なので避けますが、基本的に性能と画質のバランスを取るためにVulkanを多用しています。
GPUのドライバを最新にしておくのを忘れないでください。

6. (オプション)設定の個人的ベストプラクティス

最後に、おまけとしてmpv.netを普段使いする上でのベストプラクティスをいくつか共有しておきます。

・画面に出てくるウザいシークバーを消す

何を言っているかと言うと、キーボードショートカット等で時間を送ったりすると出てくるこいつです。

こいつ

気にならないならまあいいんですが、個人的にはいい位置に結構な時間表示されるので、非常に鬱陶しいです。
これはOSDと呼ばれるUIなので、mpv.confに下記を追記して無効化しましょう。

これだけで無効化出来ます。
ただし、これは一時的に表示されるバーっぽいOSDを全体的に無効化するので、例えばデフォルトで有効化されているマウスホイールでの音量変更時等も画面表示が出なくなります。その辺りは自身のユースケースと照らし合わせて判断してください(私はマウスホイールの音量変更も無効化しています)。

・Anime4Kの特定モードをデフォルトで有効化する

Anime4Kは、デフォルトだと動画再生の開始後、「Ctrl+◯」を押すことで初めて設定されたモードが有効化されます。
とはいえ、短い動画をザッピングするような時は毎回有効化するのが非常に面倒なので、気に入ったモードがあればそれをデフォルトで有効化するように設定してみましょう。

mpv.confに下記を追加します。

モードはいくつかのシェーダーの組み合わせなので、デフォルトにしたいモードに合わせて適用シェーダーを記述してください。
Anime4Kの導入時、input.confに登録した「Ctrl+◯」の組み合わせに各モードで有効化されるシェーダーが記載されているので、それをコピペしましょう。

例えば、モードAがデフォルト適用されるようにするとこんな感じです。

7. おわり

以上で終わりです。導入時のトラブルシューティングの項とかも作ろうかと思いましたが、ちょっと面倒くささが限界を越えているので、気が向いたら追記します。AIに出来るか?こんなことが。
なお、mpvYoutubeの動画再生が可能だったりと、ローカルファイルの閲覧に留まらない拡張性があるので、やりよう次第では色々出来ます。

まずは便利で優秀な動画プレイヤーとして楽しんでみてください。

おわり

【実機レビュー】Steelseries Arctis Nova Pro Wireless、これこそが完璧なヘッドセットなのかも

あぶすとらくと

これまで、SONY INZONE H9astro A30 wirelessとメインで使えるヘッドセットを探して彷徨ってきた私。
しかし、遂に最終候補になり得るかと思っていたastro A50 Xが約6万円の値付けとなり、私は意味不明なドル円相場の前に崩れ落ちた……。

ということがあってなんだかムカついたので、今回はSteelseries Arctis Nova Pro Wireless(以下Nova Pro)を買いました。

お値段だけ見ればNova Proの方が安いですが、こちらは2022年9月に発売されたヘッドセットなので、モデルライフの長さで言うとそこまでお得な訳ではない気もします。
とはいえ、定価5万円、今の円相場であればA50 Xにも匹敵するであろうSteelseriesのハイエンドヘッドセットには否応なく期待してしまいますが…。

なお、見どころがあるヘッドセットすぎて結構な分量になってしまったので、目次を付けておきます。

ファーストインプレッション: 一目で分かる、高級なヤツ

箱はデカくてかっこいい感じです。1年半前発売のヘッドセットですが、なぜかFirst editionのポストカードが入っていました。国内在庫が捌けてないんでしょうか…?

中身はこんな感じで、本体に加えハブ的な機能を持つワイヤレスベースステーション、ケーブル類、マイクのパフパフ、そして最重要な別添バッテリー(後述)が入っていました。

本体はハウジング部の艶が目立ち、めちゃめちゃカッコいいです。astro A30よりも更に”ゲーミング感”を抑えたデザインになっており、最早通常のリスニング専用ヘッドホンと見分けがつかないレベルになっています。
ヘッドバンドは軽量化を捨て、マットな金属素材。手触りから所有感をビンビンに満たしてくれます。

物の話によれば、デザインはデンマークの高級オーディオメーカーBang & Olufsenのデザインを手掛けるヤコブワーグナーさんの手によるものらしいです。
……ぶっちゃけそれ自体の凄さは分かっていませんが、なんとなくこういうブランドストーリー的なものがあると嬉しいので、嬉しいです。B&Oくらいは流石に私も知ってますし。

個人的にサイズ感が受け入れられなかったINZONE H9と比較するとこんな感じ。親子か?というくらいNova Proの小ささが目立ちます。
重量としては336gと、巨大なINZONE H9(330g)よりも重たいのですが、装着感含めかなりコンパクトかつソリッドに感じます。

付属のベースステーションは重量こそスカスカですが、ダイヤルのしっとり感、クリック感(ダイヤルのクリックで操作します)共にそれなりの満足感があります。

このベースステーションにUSB-Cでケーブルを接続し(最大2台)、ベースステーションからヘッドセットへ無線で音声を伝送します。そのため、2.4GHzのドングルは存在しません。また、Bluetooth接続、ベースステーションからアナログ出力も可能と、接続方法はハイエンド製品らしく多様です。

また、このベースステーションは、別売りもされているSteelseriesの小型DACGame DACの(たぶん)同等品です。96KHzのハイレゾ伝送にも対応しており、無線接続の安定性向上パーツとしてだけではなく、簡易的なDACとしての機能も備えます。お得!!

ガジェット的ワクワクに満ちたハードウェア

Nova Proには大量のガジェット的見どころがあります。

特殊すぎるバッテリーシステム

通常、大体の無線ヘッドセットは、USB-C等をヘッドセットに挿し、内蔵バッテリーを充電します。そのため、ヘッドセットの使用中にバッテリーが減ってくると一旦外して充電をするか、ケーブルを挿して実質有線として使用する必要があります。

これを解消するためにSteelseriesがどうしたか……バッテリーを自由に取り外せるようにしました

Nova Proのハウジングは磁力で固定されており、簡単に外すことが出来ます。
向かって右側には充電用のUSB-C、向かって左側には取り外し用のバッテリーが入っています。

このバッテリーはもう一つ余計に付属しており、なんとベースステーションに挿し込んで充電をすることが可能です。

こうなる

つまりヘッドセット使用中にバッテリーが減ってきたら、ベースステーションから予備バッテリーを取り出し、バッテリーをその場で交換可能なのです。

Infinity Power Systemと(Steelseriesによって)名付けられたこのシステムにより、約8秒(公称値)でバッテリーを満充電することが可能です。満充電に必要な時間が使用者の手先の器用さに依存するという、前代未聞の画期的なシステムになっています。

もちろん普通にUSB-Cでヘッドセットを充電することも可能なのですが、この超力業には感服します。そういえば、電気自動車の充電時間の長さへの解決策として、ガソリンスタンド的な場所でバッテリー自体を交換するソリューションが提案されていましたが……実際に製品化するのはすごいとしか言いようがありません。

なお、ハウジングのカバーは交換用も別売りされており、ヘッドバンドと合わせて、好みにカスタマイズが出来ます。

カッコよすぎるマイク

Nova Proももちろんヘッドセットなので、マイクが付いています。しかも、なんと内蔵型マイク。
内蔵型マイクは、取り外し型のマイク(astro A30等)と比べ、マイクを失くすことがない、必要な時にすぐ使える等利便性には優れていますが、如何せんデザインが野暮ったくなるのが難点です。

ではここでNova Proの内蔵型マイクを見てみましょう。

か、かっけ~~~~!!!
格納時に完全に隠されていたマイクですが、引き出せばしっかり口元に持ってこれます。

取り外し型マイクを100本無くしてきた私としては、この画期的なシステムは大変有り難いです。

マイクミュートの切り替えは本体側面のボタンで行います。マイクON時はボタンが凹み、ミュート中は飛び出すタイプのため、触覚でも確認可能ですし、何より…。

ミュート中は赤いLEDでお知らせしてくれます!
LEDの向きが完全に装着者向けなのも、ユーザビリティを真剣に考えてくれていて嬉しいです。

とはいえ、このマイクにはちょっと難点もありまして、

  • マイクミュート/ONの通知音が同じで判別しにくい
  • マイクの格納時もミュートLEDが灯っている

点が気になります。

特に2点目については、ずっと余計な電力を消費している気がしてしまいますね。

光ってる…

本当はマイクの格納中は自動的にマイクをミュートにするか、LEDを消灯してくれれば嬉しかったんですが…巻取り式では難しかったのかもしれません。

ベースステーションをフル活用するシステム

前述のInfinity Power Systemに顕著ですが、Nova Proでは付属のベースステーションを限界まで活用しています。まあバッテリーの母艦とするのはちょっとすごすぎですが…。

画面には死ぬほど埃が付きます

ベースステーションの全面には有機ELのディスプレイを備え、基本画面として

  • ヘッドセットのバッテリー残量
  • ベースステーション内バッテリーの充電状況
  • 出力元USB/出力状況
  • 音量/音量バランス

等を表示してくれます。特に、バッテリー残量を視覚的に常時確認可能なのは良いですね。
また、この画面は後述するソフトウェアでカスタマイズ可能です。私はPCのCPU/GPU温度を表示させています。

表示は一定時間毎に切り替わるタイプなので、人によってはウザいかも

ベースステーションの基本機能として2本まで音声入力を接続できるのですが、その切替はベースステーションで行います。

ベースステーションのダイヤルを回転/クリックで操作が可能(画面右下の丸ポチは、”戻る”ボタン用のタッチセンサー)な他、ヘッドセットの音量ホイールでも操作が可能!なんと、ヘッドセットの音量ホイールにもクリック機能があるため、耳元で離れたベースステーションを操作出来るのです。

……正直これがどれくらい嬉しいかは未知数ですが、なんというか離れた場所にある機器を遠隔操作するガジェット的ワクワクは確実にあります。

なにはともあれ、いちいちドングルを挿し直すことなく手元で接続先を切り替えられるのは大変便利。私はUSB-1にPC、USB-2にPS5を接続して使っています。

その他基本的な設定もベースステーションで実施可能ですが、詳細な設定は後述するソフトウェアで行ったほうがいいと思います。めんどいので。

シンプルかつ高機能なソフトウェア(最強)

Nova ProはSteelSeries GG(以下GG)というソフトウェアで設定を行います。私は基本的にLogicool教徒なので、G HUB等に使い慣れているのですが……正直GGの方が100倍使いやすいです。

GGの基本画面はこんな感じ。

Sonarイコライザー系)、Moments(ゲームのクリップ撮影)、3D AIM Trainer(AIMのトレーニング?)、Engine(ヘッドセット等Steelseries製品の設定ハブ)が内蔵されています。
Sonar、Engine以外は製品には関係ないので、今回はこの2つだけに触れていきます。

Sonar: 異常に高機能なイコライザー

ミキサーの他、ゲーミング、チャット等で個別に設定が可能です。

中身はこんな感じで、イコライザ、3Dオーディオ設定、ボリュームブースター、スマートボリューム(小さい音を底上げ、大きい音を低減して音量を平準化する機能)と言った設定項目があります。

イコライザはもちろん手動でカスタマイズも可能ですが、異常な量のプリセットが用意されているので、ここから選ぶと楽できます。

左はゲーム向け、右はメディア向けプリセット。ゲームは特にヤバいです

一点残念なのは、起動しているゲームを検知してプリセットを自動で割り当てるような機能が(恐らく)存在しないこと。

毎回プリセットを使用しようと思うと、ゲームを起動する度手動で膨大なプリセットからいい感じのものを探し、ゲームを終えたら普段遣いに戻す…といった作業が必要になります。

また、この手のソフトウェアでは微妙な仕上がりになりがちな3Dオーディオについても、Sonarのものはかなり実用的な気がします。FPSや一部映画鑑賞ではしっかり立体感を出してくれます。

なお、タブで分かれているゲーミング、チャット、メディア等の設定は、Windowsサウンド設定で切り替えます。

Sonar使用時はこんな感じで仮想デバイスが追加されているので、「既定のデバイス」をGaming、「既定の通信デバイス」をChatにすることで、Steelseriesの想定通りの形になるはずです。
ちょっとサウンドバイスがごちゃつくのがアレですが、Windowsに慣れていれば分かりやすくて良いですね。

また、マイクタブにはCLEARCAST AI NOISE CANCELLATIONというノイズ低減機能も存在。

試しに通話してみた限りでは、これがかなり効果的なようです。リップノイズやキーボードの打鍵音等をしっかり遮断してくれます。

Engine: 必要十分な設定アプリ…かと思ったら、無限に遊べる

Nova Proはベースステーションでも設定の変更が可能ですが、ほぼ同じ内容がEngineで操作可能できます。

マウスを用いたGUIで簡単に設定変更が可能なので、確実にこちらの方が楽です。イコライザー機能はSonarに切り出されているため、Engineの設定項目はかなりシンプル。迷ってしまうことはないと思います。

実は、Engineの見どころはここではなく、”アプリ”タブにあります

ここに格納されているのは、Steelseries製品のカスタマイズツール。Nova Proの場合は、ベースステーション前面の画面をカスタマイズ可能です。

例えばDiscordの通知を表示できるものや…

CPU/GPU使用率・温度を表示できるもの、

Minecraftのプレイ中に好きな情報を表示できるものなど、何でもありです。

しかも、Steelseriesはこの画面を動かすためのSDKを配布しているので、その気になれば自作も出来てしまいます。やらないけども無限に遊べそうです。やらないけども

使用感: 痒いところに手が届き続ける

ひとまず、PCでのゲーム、Discord通話、Youtube/音楽視聴などにしばらく使ってみました。

 装着感

当初キツめかなと思っていましたが、しばらく使っているうちにこなれて来た気がします。側圧はやや強めなので、不安な人は試聴を踏まえた方がいいかもしれません。

 音質

音質面に関しては耳に自信がないので割愛しますが、明らかにastro A30より良い音がしているような気がします
また、意外と良かったのがアクティブノイズキャンセリング(以下ANC)。そう、このヘッドセット、ANCもついているんです。
能力としてはそこまで強力ではないのですが、少し離れた換気扇の音を消すくらいの性能はあります。電車の中等で使うようなヘッドセットではないので、結果論的ですが家の中で使うANCとしては必要十分だと思います。
ANCなんて、普通はゲーミングヘッドセットの目玉機能になるようなものですが…Nova Proにはまるでおまけみたいな顔で装備されています。すごい。

 マイク性能

Discordでの通話についても、相手からの評判は上々でした。Discordのノイズ低減技術であるKrispをオフにしても余計な音はほとんど入らず、やはりマイクのハードウェア性能とSonarのノイズ低減が優秀なようです。
ヘッドセットでマイク性能もそれなりにある製品は意外なほどに少ないので、これは貴重な選択肢になりそうです。

 接続性

今回はUSB-1をPC、USB-2をPS5、BluetoothiPadに接続して使用。
ドングルの挿し直しを行う必要がない快適さに加え、PS5との充分な互換性能、意外と低遅延なBluetooth接続も好印象でした。

PS5側での認識

ただ、当然PS5ではSonarが使えないため高度なイコライザや3Dオーディオは使用出来ません。一応Tempest3Dオーディオ(PS5の3Dオーディオ機能)互換らしいですが、まあそこまで効果は感じられませんでした。

とはいえ、PCでSonarを使用している最中は封印されているベースステーション側のイコライザが開放されるため、イコライズは可能です。

ゲーム毎のプリセットこそSonarの数には及びませんが、ある程度メジャーどころのタイトルに対応したプリセットが使用可能。しかも、ベースステーション側のイコライザーも10バンド対応かつ手動調整も可能なので、その気になれば自力で好きなだけ追い込むことが可能です。

Perfectもどきを作ってみました

PS5専用ヘッドセットという訳ではないことを踏まえれば、これは驚異的な機能性だと思います。

気になる点としては一点だけ、Bluetooth接続は少し不思議な挙動をします。
Bluetooth接続でヘッドセットを使用後ヘッドセットの電源をオフにしても、Bluetooth接続が継続されるのです。
自分でも何を言っているかよく分かりません

電源は切ってあるが、iPadとのBluetooth接続が継続されている

Bluetooth接続中に本体の電源ボタンを長押しすると電源切断音が鳴り、通常の無線の音声は途切れます。しかし、その状態でもBluetooth接続端末との接続は維持され、音も引き続き聴くことが出来ます。

電源オフされてないじゃん。

されてないんです。この状態できちんとヘッドセットの電源をオフにするには、Bluetoothボタンを長押しし、Bluetoothを明示的に切断する必要があります。
無線での接続とBluetooth接続が独立しているためなのか、電源ボタンでヘッドセットの電源を一括で落とせないのは少し違和感を覚えます。
最初はこの仕様に気が付かず、結構なバッテリーを無駄にしました。

 バッテリー保ち

バッテリーは満充電されたカートリッジひとつで体感12時間程度保ちます。1.5日くらいはバッテリーを交換せずに使えそうです。
とはいえ、Infinity Power Systemのお陰で8秒で満充電が可能なのでそこまで気にはなりません。毎回ハウジングを外す必要があるのはちょっと面倒くさいですが…。

また、このInfinity Power Systemにはもう一つ大きな利点があります。
充電式のヘッドセットと切っては切り離せない問題として、バッテリーの劣化による寿命があります。5万円出して2年後にはバッテリーがヘタっているようでは悲しいですよね。
しかし、Infinity Power Systemではバッテリーが手頃な価格で別売りされています。

公式サイトでは品切れしていました

そもそもが日常的にバッテリーを交換する前提のソリューションなので、新品バッテリーさえ手に入れば、バッテリー劣化時にも超簡単に新品と交換出来ます。
高いヘッドセットを(Steelseriesがバッテリーの生産を続けてくれる限りは)長く使えるのは、財布にも環境にも大変サステナブルでよろしいかと存じます。

非の打ち所のない、完璧で楽しいヘッドセット

思えば、G733→INZONE H9→astro A30と使えるヘッドセットを色々検討してきましたが、常にあちらが立てばこちらが立たず……と悩んできました。最終的に正解のソリューションは高くて良いものを買うだったんですね。

Arctis Nova Pro Wirelessは確かに高額で、しかも1年半前のモデルですが、モデルチェンジがされない理由がよく分かる出来の良さです。何よりすべての機能がユーザビリティを最重視して設計されており、使っていてものすごく楽しいです。

シンプルなヘッドセットを求めている方には少々オーバースペックかもしれませんが、高機能な製品を探している方にとっては、まさに理想的な選択肢となる可能性もあります。

まとめ
 高級感を感じるデザイン
 いい感じの音質
 いい感じのマイク
 革新的かつ便利なハードウェア
 使いやすく高機能なソフトウェア

 価格は高い(が、妥当)
 ベースステーション前提のシステムなので、既にUSBアンプ等を導入している人は少しもったいないかも
 
おわり

【実機レビュー】astro A30 wireless、モノはすごくいい、モノは…

あぶすとらくと

最近、Logitech(及びastro)から、astro A50 Xというハイエンドゲーミングヘッドセットが発表されました。
僕もこれが欲しいんですが、円安等々もあってか定価59,950円というヤバい価格になっているので、今回は代わりに1年半ほど使用してきたastro A30 wirelessについて長期レビューをお届けします。

ボケが

結論から言ってしまうと、ビルドクオリティは満点でソフトウェアは50点くらいのものなので、まーーあ今の値段だったら買ってもいいんじゃないかと思います。

かっこいいぞastro

昔、SONYのINZONE H9が何だか残念だったという記事を投稿しました。

nerrorist.hatenablog.jp

本当はINZONE H9をこのまま普段遣いにしたかったのですが、まあちょっと色々不満があったため、次なるレギュラーヘッドセットを追い求めて購入したのがastro A30 wireless(以下astro A30)です。

なんか箱が濡れてて…すみません

astroはアメリカのゲーミングギア会社で、2017年にLogitechLogicool)に買収されて以降日本でも製品が展開されています。

アンプ付きのハイエンドヘッドセットが有名なブランドですが、今回購入したA30 wirelessはミドルレンジ製品である「A30」のワイヤレス版となります。

なお、購入当時のお値段は約3万円と、割と高価な部類のヘッドセットです。

と思ってたんですが、現在の公式サイトを見てみたら3.8万円に値上がりしていました。

(たぶん)円安のせいで2回値上がりしたみたいです。ヤバ過ぎる。

ファーストインプレッション

箱を開けるとデカいおにぎり、その中にヘッドセットが鎮座しています。

カナブンよろしく光り輝くハウジング部のカバーがいい感じにかわいいですね。

重さはそれなりにある(342g)のですが、持った感じはかなりコンパクトです。
比較用に並べた大柄なINZONE H9(330g)と比較すると、その違いが顕著かと思います。
全体としてサイズに反してずっしり感は感じられますが、塊感のある精密な質量(?)といった感じで、私は結構好きな感触です。

ゲーミングヘッドセットなので、もちろんマイクも付属。
ブームマイクはジャックで抜き差しする取り外し式ですが、なんとastro A30は内蔵マイクも装備。腰を据えてゲームをする時にはブームマイク、ちょっとした通話は内蔵マイクといった使い分けを想定しているようです。

左からINZONE H9、astro A30、Logicool G733のもの

接続方式はレシーバーによる2.4GHzの無線、Bluetooth、有線ジャックの3通りと非常に豊富です。
レシーバーはご覧の通り非常にコンパクトで、中央のボタンでPC接続と家庭用ゲーム機の接続を切り替えることが出来ます。

”ゲーミング”製品ではありますが、光る部分は小さな電源インジケーターのみ。

私個人としては、ビカビカ光る製品であっても電池持ちのためにLEDをオフにするたちなので、このような実装は大変好感が持てます。一昔前はゲーミングデバイスといえばTHE・ゲーミングなビカビカLEDでしたが、最近はゲーミングデバイス全体が落ち着きのあるデザインに回帰してきている気がします。

操作部は電源ボタン、Bluetooth接続ボタン、マイクON/OFFボタン、音量等を操作するスティックがあります。いずれも小ぶりで邪魔にならないデザインです。

写真中央のスティックはかなり珍しいインターフェイスですね。
ヘッドセットから生えたスティックを上下に傾けて音量調整、左右でゲーム等の音声とボイスチャット音声のミックス調整、押し込みでBluetooth接続した端末のメディア再生をコントロール出来ます。

ぶっちゃけ音量の操作はよくあるダイヤル方式の方が便利な気がしますが、限られた面積に多機能なスイッチを置こうとした結果なんでしょうか。

素晴らしいビルドクオリティだが、ソフトウェアが足を引っ張る

 フィット感は超良い

元々私が長く使っていたヘッドセットは、LogicoolのG733という軽量さが売りのもの(278g)なので、それと比べると格段に重たいはずなのですが、適度な締めつけ感がそれを感じさせません。
長時間つけていても非常に楽で、蒸れ等も感じにくく優秀です。

また、デザインもミニマムかつ、上述した”塊感”のお陰か、かなりお値段(発売当初の3万円)に見合った高級感を感じます。ハウジング内の真っ赤な差し色だけは趣味じゃないですが、まあ誰に見せるでもないので…。

 音質は多分良い

分かりません。

いや、音系ガジェットすべてで言っていますが、私は別に耳ソムリエ(耳のソムリエ)ではないので、評価できません。
ただ、普通にFPSをする、Youtubeを見る、ストリーミングで音楽を聴く、すべて過不足なくこなせるので、少なくとも不足はないと思います。

ちなみにINZONE H9で激しく不満だったシステム音(電源投入等)の無機質さ、という難点は解消されました。いや、ここはINZONE H9の方がおかしかったな…。

なお、マイク性能については可もなく不可もなくといった印象です。ただ、内蔵マイクはかなりくぐもった声が聞こえていたようで、非常用程度に捉えておくのが良さそうです。

 機能性は難アリ

INZONE H9のレビューでも挙げましたが、昨今のハイエンドヘッドセットの標準装備となりつつある無線(レシーバー)とBluetoothの同時接続はやはり便利です。
本体で通話が出来ないSwitchでのボイスチャットは言わずもがな、ゲームをしながら音楽を聴く…といったマルチタスクにも快適に対応します。

……が、astro A30の欠点は機能性にあります。

astroはLogicoolから発売されているので、本当ならLogiユーザーに馴染みのあるG HUB(Logicool製品を一括制御するPCアプリ)で制御したいところ。

ところが、astro A30はG HUBに対応しないどころか、モバイルアプリのLogicool Gでしか制御出来ません

iOSアプリのスクショ

Logicool Gの画面はこんな感じ。
クリーンで分かりやすいといえば聞こえはいいですが、率直に言って機能が貧弱すぎます。しかもこれを使うためにはモバイルデバイスとのBluetooth接続が必須なので、やる気も出ません。

また、恐らくこれのせいで、前述のスティックを使用したメディアの一時停止/再生等がスマホでしか機能しません。G HUBさえ使えれば、多種多様な機能を各スティックに割り当てて便利に使えそうなのに…もったいない。

ギリギリ音量調整はPCでも出来るので致命傷にはならないんですが…。

 多分、バグ

恐らくモバイルデバイスの縛りに関連して、Bluetooth接続とPC接続を併用していると、時々ヘッドセットの音量が最大になります。
iPadBluetooth接続をして、PC接続でYoutubeを見ていたりするとまーーーーじで耳が破壊されます。最悪です。

経験則的には、Bluetooth接続しているデバイスをスリープにしたタイミングで発生しがち。結局1年半使ってもファームウェアアップデート等は当たらず、残念でした。

カスです

まとめ: 1.7万円なら買ってもいいけど、もっといいものもありそう

確実にモノは優れているのですが、微妙すぎるソフトウェアのせいで価値を落としている製品だと思います。

恐らく、モバイルデバイス中心のエコシステムとすることで、PCゲーマー以外の需要も取り込み、よりカジュアルに使ってもらおう…というコンセプトなんだとは思います。その結果として、ゲーミングらしからぬデザインや持ち運び用ケースの同梱、シンプルなモバイルアプリケーションのみのシステム等になったんだと推測しますが…少なくとも私には刺さりませんでした。

また、いくら(比較的)カッコいいとはいえ、外でヘッドホンを使い、PCゲームをあまりしない層が、わざわざゲーミングヘッドセットであるastro A30を選ぶかも疑問です。そういう人は、普通にBOSESONY辺りのリスニング専用ヘッドホンを買うんじゃないですかね。

ゲーミングデバイスとして無理のあるコンセプトのせいで、ゲーマーにも非ゲーマーにも刺さりにくい製品になってしまっている気がします

 

なお、冒頭で円安のせいで価格が爆上がりしているとお伝えしたastro A30ですが、実は発売からの経過年のせいか、実勢価格はかなり底の方を彷徨っています。

なんだかんだ私も1年半使いましたし、ハードウェアは素晴らしい出来なので、このお値段なら全然アリだと思います。

ただ、発売から1年半が経ち、”ゲーミング”としても、”リスニング”としても同価格帯でもっと優れた選択肢が多々ありそうなのが悩ましいところですね。

 

nerrorist.hatenablog.jp
完璧かもしれないヘッドセットの話もしているので、こちらもよろしければ…。

 

おわり

Anker 747 Charger (GaNPrime 150W)が壊れたのでAnkerの保証を使ってみる編

1年半ほど前に買ったAnker 747 Chargerが充電を一切しなくなってしまいました。

私は充電機器は基本全てAnkerで揃えているのですが、ここまでしっかり壊れたのは初めて。折角なのでAnkerの保証を使ってみようと思います。

※なお、製品の購入はAmazonでした。

 

Ankerの製品保証

Ankerでは、公式サイト・正規販売店の製品について、基本18ヶ月の保証を提供しています。

更に、AnkerJapan公式サイトの会員になれば最大2年の保証が受けられます。手厚いですね。

https://www.ankerjapan.com/pages/extended_warranty

しかも、この会員向け延長保証は、「公式サイト以外での購入でもOK(Amazon楽天等も対応)」、「購入時点で会員でなくても、問い合わせ時点で会員であればOK」という判定の緩さ!
最悪、壊れて問い合わせをする直前に会員登録しておけば購入から19ヶ月~24ヶ月の製品であっても保証対象になるはずです。すごい。

なお、私が757 Chargerを買ったのは2022年9月なので、ギリギリ通常保証の範疇です。ただ、問い合わせが楽になったりするかな?と思って一応会員登録もしました(後述しますが、特に意味はなかったです)。

問い合わせをするぜ

問い合わせはこのページから行います。

www.ankerjapan.com

参考にした物の本には、ここに問い合わせフォームがあるという話だったんですが…。

無くないですか?

まあ、もしかしたらフォームの形態が変わったのかもしれません。直接メールを送れとのことなので、mailtoリンクをクリックします。

後は指示の通りにフォームを埋めて送信するだけです。

Amazonでの購入の場合、Amazonの注文番号さえ明記しておけばどうにかなりました(ネタバレ)。

ただ、問い合わせ直前に会員登録をして住所等も登録したんですが、フォームが純粋なメールリンクなので結局入力し直しです。まあこれくらいはいいでしょう。

 

メールを送信してすぐ、なんだか癖のある自動返信が届きました。

これ、流行りの生成AI系っぽい文章ですよね。
言っていることはこちらのオウム返し+あまり的を得ていないトラブルシューティング(747 Chargerにインジケーターは存在しない)ですが、基本的なトラブルシューティングで復旧するようなケースは実際ここで弾けそうな感じがします。賢いですね。
とりあえず、ダメだったよ~と返信しておきます。どうでもいいですけど、こういうAI系に話しかける時ってどういう態度で行くべきか悩みます。

自動返信に返信をした翌日、カスタマーサポートからメールが来ました。

問答無用で交換品を頂ける旨、後送の返送用封筒で故障品を返送する旨が記載されています。
さっさと交換品を送ることで修理や顧客対応のコストを極力削減する、AmazonやSteamなんかで見かける外資っぽいアフターサービスですね。
ちなみに、故障品の返送が無い場合は今後交換対応はしないとのことで、当然ながら錬金術みたいな使い方は出来ません。絶対にやめましょう。

交換品到着!

カスタマーサポートからメールが来た翌々日、最初にAnkerに問い合わせをしてから3日で交換品が届きました。
Amazon倉庫から送られてきたとのことで、配送スタイル等々もまんまAmazonです。

向かって左が交換品

もちろん新品の同品が届きました。
これで無事充電環境をもとに戻せます。

やっぱりAnkerは…

充電機器周りは年々扱う電力量も増え、発熱と切っても切り離せない危険なガジェットなので、多少高くとも安心できる製品を選ぶのが重要です。
まあ、Ankerも稀に製品回収したりもするんですが、それでも玉石混交のこの界隈ではかなり安心して選べるブランドだと思います。

壊れないのが一番嬉しいのは間違いないですが、18ヶ月(24ヶ月)という長い保証、素早い交換対応と、カスタマーサポート面もお値段に見合うクオリティだなと感じました。世間には保証が長くてもあれこれ理由を付けて一切何も対応しないブランドもありますので……。

何はともあれ、次も充電機器はAnkerにしようと思える良い機会でした。

 

おわり

docomo Galaxy Z Fold3が文鎮になったので修理に出す(Check BATTERY編)

すべての始まり

Galaxy Z Fold3が文鎮になった。

正確には、しばらく放置していたGalazy Z Fold3を久しぶりに充電しようと思ったら、内側ディスプレイに「Check BATTERY」が表示され、充電が行われませんでした。

調べてみると、Samsungスマホには結構よくある症状のようで、しばらく充電を行わず過放電になると稀に発生するらしい。
接触充電をしてみると起動する、みたいな記事もちょくちょくあったので試してみましたが残念ながら起動せず、これにて満を持して文鎮です。カナシイ。

あとで気づいた
これ、正確には非接触充電で治るかもしれない訳ではなく、あえて低速な環境でゆっくり充電することで、過放電からの急激な過充電を回避する機能であるCheck Batteryを回避できるかも?という話でした。
接触充電で1日放置、有線充電で1日放置は試したのですが、この時使った有線の充電器は100Wの高性能アダプタだったんですよね~…そもそもZ Fold3は最大25Wの急速充電なのでオーバースペックなんですけど。
何はともあれ、今手元でCheck Batteryになっている人はUSB PDの充電器を一旦捨て、5Wとかで1日放置してみるといいかもしれません。

この端末は2022年にdocomoスマホおかえしプログラムでレンタルし、以来時々遊んでいました。メインのスマホは別にあるので放置していたらこのザマです。
これまでスマホを落としたりで大きく破損させたことは一度もないのでdocomoの補償プログラムにも入ってないんだけど…。

スマホおかえしプログラムは返却時に電源が入らないと追加料金が課されるので、涙を呑んで修理に出すことにします。

Galaxy原宿は予約が取れない

私は関東圏に住んでいるので、せっかくならばとSamsungのフラッグシップストアであるGalaxy原宿での修理を考えましたが、Webフォームから予約しようとすると予約可能日がほとんどありません。

どうやら当月中の予約しか取れない(?)らしく、何度かサイトを覗いても1日予約可能日があれば良い方で、選択できる日が1日もないこともままある有様。
修理内容や機種によっては違いがあるのかもしれませんが、土日の予約を取ることは困難だと判断し、Galaxy原宿での修理は断念しました。

docomoのオンライン修理を依頼

という訳で、docomoのWebフォームから修理を依頼します。
docomo掲示している料金の目安はこんな感じ。

仮に内蔵電池交換で済んだ場合は12,650円と、痛手は痛手ですが折りたたみスマホにしては良心的な値段です。
症状の内容を記入したりなんだりで申し込みをかんりょ…

ファッ!?
じゅうななまん!?

と、思いましたがどうやらWebフォームだけでは正確な見積もりができないので、とりあえず上限額を表示しているだけな模様(そりゃそうだ)。
「※修理代金の見積もりを行います。」が表示されているメニューであれば、修理機がdocomoに届き次第見積もりが行われ、金額次第ではキャンセルも可能らしいので一安心です。

docomoへ修理機を送付

申込みから2日後、docomo(というかNTTロジスコ)から返送用の箱が届きました。
修理機からSIMを取り出し(電源が入らないのでデータはそのまま)、箱の指示に従って梱包します。

緩衝材と書いてはありますが、これも材質がダンボールなのでダンボールで直にスマホを包む形になります。耐衝撃という点では十分なんでしょうが、なんとなく擦り傷付きそうで嫌だな…。

何はともあれ梱包した箱をポストへ投函し、送付は完了です。
docomoの回線契約があれば代替機が無料で使用できるのですが、私はahamo契約なので今回は代替機なし。
修理機から取り出したSIMは無くすとまずいので、ご家庭で余っているRedmi Note10 Proにでも入れておきましょう。

入っていたSIMは今は無きOCN

見積もりは来なかったよ

返送キットを投函して2日後、docomoから修理機受領のお知らせが届きます。
ここから見積もり結果通知まで10日~2週間とのことなので、まったり待ちましょう。

まったり・・・まったり・・・まったり・・・まったり・・・あれ、修理機受領通知のメールから修理状況見れるんだ。
どれどれ…。

修理中やないか。

このステータスを確認した時点で修理機受領の通知から5日後だったので、事前の脅かしよりは大分速やかという感じです。速やかすぎて修理始まってるけど。

聞くところによれば、docomoの修理は無償で済むものであれば見積もりをすっ飛ばして修理に進むらしい。
実際、もうここまで進んでしまってはこちらから出来ることも特に無いので、0円or17万円、どちらの請求が届くかわくわく待つことにします。

Z Fold3が帰ってきた

ロジスコへの修理機の到着から7日、修理依頼を出してから11日でdocomoから修理完了のお知らせが届きました。

代金は……

予想通り(?)0円でした。

修理結果を見てみると意外な事実も判明。

どうも、先方ではCheck Batteryを再現できなかったらしいです。

修理に出す前に充電も何度か試しているので一時的な事象では無かったはずですが、まあ修理結果欄で3回も再現がなかったと言っているので、再現がなかったのでしょう。
となると、やはり低速で充電すれば充電可能で、かつ修理センターで使用していた充電機器が低速なために偶然充電に成功した…とかなんですかね。

返す返す、修理に出す前に低速での有線充電を試さなかったのが悔やまれます。

何はともあれ、修理…というより充電を終えたGalaxy Z Fold3が帰ってきました。
Galaxy特有のダサいSIMピンのおまけつき。

電源も無事に点きました。

充電を施されて帰ってきただけではありますが、しっかり初期化はされているのでセットアップし直しです。

あと、カバーディスプレイに貼っていたガラスフィルムはPETフィルムに貼り替えられていました。
修理内容には絶対に関係ないけどこれはサービスなのか…?ガラスフィルムがいいんだけど……。

おわりに

そんな感じで、Check BATTERYが手元で改善しない場合は最悪docomoへ修理に出せば無料で治るっぽいことが分かりました。たぶんKDDIも同じでしょう。

とはいえ期間はそれなりにかかりますし、データ消去のおまけ付きなので、ちゃんとこまめに充電しましょう。そもそもこんな高価な端末をしばらく充電しないくらい放置するなら買わない方がいいと思います。

初期状態になったZ Fold3

では、私はZ Fold3のセットアップ(docomoのダサすぎる初期設定をすべて無効化することを指す)をしますので、これくらいで……。

 

追加ソフトウェア禁止・BluetoothヘッドセットのWindows環境でもTeams会議を録音したい!

---追記---

Windows11なら純正スナイピングツールの録画機能で何もせずともデスクトップ音声を録音できます やったーーーーー!!!

---追記おわり 未だにWindows10を支給してくる会社にお勤めのみなさまは↓をどうぞ---

 

全国の仕事をされている皆さま、こんにちは。

仕事をしていると、Teams会議を録画したいけど、Teamsの標準機能を使うと相手方にも通知が行って気まずい、みたいなシーンがあるかもしれません。

そんな時、追加ソフトウェアのインストールが厳しく管理されているタイプの会社では、Windows標準機能の「ボイスレコーダー」を使うことが多いはず。

シンプル~~~

必要最低限の機能のみを有した標準ソフトウェアですが、PCの内蔵ステレオミキサーを使用すればPCの音とマイク入力の音を録音できます。

ボイスレコーダー」での録音の基本
ボイスレコーダー」は基本的にマイクから入力された声等を録音するためのソフトウェアなので、単一の録音デバイスからの音のみを入力とします。
そのため、”会議の音+自分の声”のように複数の音源をボイスレコーダーで録音したい際は、「ステレオミキサー」(複数の入力の音声を一本化する録音デバイス、以下ステミキ)を用いてPCの音とマイクに拾われた音をミックスすることで、「ボイスレコーダー」での一括録音が可能になります。
基本的な設定方法は
ステレオミキサーでPC上の音声を録音する方法 | PCテクノロジー株式会社
などを参考にしてみて下さい(リンク先は私のブログではありません)。

が。

Windows内蔵のステレオミキサーには大きな欠点があります。

内蔵ステレオミキサーでは同一のドライバーの音源しかミックス出来ないのです。

どういうことかと言うと、音声関連のデバイスWindows上で動作するために、ドライバーという基本ソフトウェアを用いて動作しています。
ドライバーは、基本的にWindowsが自動的にデバイス(外付けマイクとか、スピーカーとか)毎に最適なものを割り当てしてくれるのですが、バイスのメーカーが異なる場合、そのメーカーの製品に合ったドライバーが割り当てられることが一般的です。

そうなると、Windows内蔵の標準ステレオミキサーでは、使っているマイクやスピーカーのドライバーがWindows内蔵ステレオミキサーのドライバーと異なる場合、ミックスが出来ないのです(カス)

内蔵ステミキの例

再生デバイスの例

正直言ってこれは色々な外部デバイスを接続して使うWindowsPCにおいて、非常にカスな仕様です。

私が使っているミーティング環境の場合、「Jabra EVOLVE 30 Ⅱ」(USB有線ヘッドセット)、「Opencomm」(Bluetoothヘッドセット)は、Realtek Audioで駆動するWindows内蔵ステミキとドライバーが異なるので、この2つのデバイスの音は内蔵ステミキに乗ってきません。

つまり、このまま「ボイスレコーダー」でTeams会議を録音したい場合、再生デバイスは「Speakers」(PCの内蔵スピーカー)、録音デバイスは「Microphone Array」(この場合はノートPCにビルトインされている内蔵マイク)もしくは「Jack Mic」(3.5mmジャックに挿し込むタイプのマイク)を使用し、ドライバーを内蔵ステミキのRealtek Audioと合わせる必要があります。そのため、Bluetoothヘッドセット等の使用は諦めるしかない……。

嫌だ。

諦めたくない。

という訳で、力技で解決してみました。
スクリーンショットは全て私用PCで撮影しましたが、社用PCと特に動作環境に違いは有りません。

解決編

多分ソフトウェアのインストールが自由な人は、OBS Studio等の入力を2つ以上持てる外部ソフトウェアを使うのが一番早いと思います。我々ままならない会社員としてはそういう訳にも行かず、どうにかしていきましょう。

まずはPCの3.5mmジャックに有線イヤホンを差し込みます。iPhoneにおまけで付いてきたやつでもいいですし、PCに”音声デバイス”として認識されれば本当になんでもいいです。

その後、Teamsのデバイス設定を「スピーカー : 先程差し込んだ有線イヤホン」「マイク : 使用したいデバイスのマイク(今回はOpencommのマイクを指定)」に変更します。

Teams設定

ここまででTeamsの音は有線イヤホンから流れるようになり、3.5mmジャックはPCに標準搭載のものなので、もちろんステミキにも音声が乗るようになります。
が、このままでは音声を聞くのに使用したいデバイス(私の場合はOpencomm)で音を聞くことが出来ないので、もうひと手間加えましょう。

Windowsサウンド設定からStereo Mixのプロパティを開き、「聴く」のタブで「このデバイスを聴く」にチェックを入れます。

「このデバイスを使用して再生する:」のドロップダウンリストから使用したいデバイス(Opencomm)を選択すればOKです。

Windows側設定

これで、使用したいデバイスのスピーカーから相手の声が聞こえ、こちらの声は使用したいデバイスのマイクから入力が可能、かつ「ボイスレコーダー」で相手の声を録音可能な状態になります。

原理が知りたい人向け
セットアップ後、実は3.5mmジャックに挿した有線イヤホンからも相手の声が流れています。 相手の声は通常 ”Teamsで指定した出力デバイス(有線イヤホン)→ステレオミキサー→「ボイスレコーダー」”という順で流れていきますが、Windowsの機能を用いてステミキの音を別の使用したいデバイスで再生させることで、無理やりBluetoothヘッドセットに音を流しているのです。
なので、Bluetoothヘッドセットから聞こえる音は正確にはTeamsが直接出力した音ではなく、「ステミキが聞いた音をそのまま横流しした音」というのが正しいです。

ただし、この状態ではマイクのドライバーがステミキのドライバーと異なるため、「ボイスレコーダー」には自分の声が乗りません。

自分の声も必要な場合は、Teamsのマイクを「Microphone Array」もしくは「有線イヤホン」とすることで録音可能です。
ただし、その場合は当然マイクがPCの内蔵マイク、もしくは有線イヤホンに付いているマイクになってしまい、「使用したいデバイス」のマイクでは音が入らないことに注意して下さい。

まあ、妥協案でPCの内蔵マイクにするのが使用感的に妥当なんじゃないかと思います。
少なくともPCの前に座って喋る分には、マイクを使って話すのと大きく変わらない音になるはずです(多少外音は入ると思いますが、、、)。

終わりに

何度も言いますが、外部ソフトウェアや外付けミキサーを使えるのであればそれがベストです。
また、3.5mmジャックにiPhoneの付属イヤホンを挿し、普通にイヤホン兼マイクとして使っている方、またはPCの内蔵スピーカー&マイクだけで会議をしている方はこんなことをする必要は全く無く、単にボイスレコーダーでステレオミキサーを録音対象として指定すれば全ての音を録音可能です。

これは自前の外部デバイスを使いつつ、外部アプリケーションを入れずに音声を録音するためのゴリ押しのワークアラウンドとしか言いようがない対策ですが、世界のままならぬ会社員の助けになれば幸いです。

※ちなみに、Windows11、Zoom、Webex等多少異なる環境であっても同様に設定可能なはず。試してないですが。